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New NIKKOR 50mm f1.4 (前期型) 外装・スペックレビュー編

  • 執筆者の写真: 写真部 三田高校
    写真部 三田高校
  • 2019年1月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:2019年1月27日



購入までの経緯

約2年程前になるでしょうか。写真を本格的に始めてから3年あたりが経った頃、私は新たに単焦点レンズを探していました。その当時18-55mmと55-200mmのズームレンズは持っており、新たに「単焦点」という新境地に踏み入れたくなっていました。「単焦点はその焦点距離以外は動かせない、不便そう、でも明るいし楽しそう。」そんな気持ちでいました。写真展やアマチュア写真家のブログ、テレビで数々の単焦点で撮られた写真を見てその被写界深度の浅さ、ズームレンズより大胆なボケ、あるいは開放で撮った時に得られる霞がかったような写りに感銘を受け、自分もこんな写真を撮ってみたい!そんな気持ちでいっぱいでした。


そこでまずは焦点距離から。広角でもなく望遠でもない標準域の単焦点レンズを探していたので、定番の35mm、50mmあたり、85mmはDXフォーマットには望遠すぎるかなという感じで思っていました。結果、大人になってFXフォーマットに移行する可能性もゼロではないので、50mmを選択しました。新品を購入?という思惑もありましたが、初めてだし価格の面でも中古で全く事足りると思い、カメラのキタムラのネット中古で探すことにしました。


焦点距離も決まり、購入先も決まり、残るはレンズのモデル探しです。ニコンのカタログで50mm単焦点を探すと、AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gが見当たりました。価格帯は¥15000~¥20000あたり。あれっ?思ったより値段が張るなといったファーストインプレッションでした。悩んでいた頃、とあるカメラ雑誌でカメラレンズに関しての社説?みたいなものを目にしました。見てみると、「最近のレンズはどれもこれも端から端までちゃんと写ってオモシロくない」「撮るときにオールドレンズのような遊び方ができない」といったように、鋭いコメントが数々ありました。なるほど、オールドレンズという手もあるのか、しかもそっちのほうが楽しそうじゃないか!と思いました。いい時にその記事を見れたものです(笑)。フォーカス合わせもAFではなく当然MFとなりますが、これも勉強、妥協しよう、と思いました。


40年以上も前のレンズですが綺麗!

そこからオールドレンズの勉強をしながらキタムラのネット中古でお目当てを絞り込んで行きました。デジタル一眼にはAiかAi改造のものではなくてはいけないとか、レンズのモデルによってフィルターの口径が変わって、自分が持っているフィルターが使えなくなるかもしれないとか(ステップアップリングを買えばいいかもしれませんが面倒。)制約もたくさんありました。自分でもせっかくオールドレンズを選ぶのならなるべくオールドな型を選ぼう、でもそれなりにきれいでちゃんと使えるもの、といった目標を立てて探しに探しました。


そして最終的に私が選んだのが今回ご紹介する、「New NIKKOR 50mm f1.4 (前期型)」です。もともとこのNew NIKKOR 50mm f1.4 (前期型)はAiになっていなかったのですが、私が選んだものはなんとAi改造品!(ニコンがAi移行期に無料でAi改造サービスをしていたのでそこで改造したと思われる)しかも値段も9500円!レンズの状態はAA(新品)、A(美品)、AB(良品)、B(並品)、C(やや難あり)、ほとんどありませんがD(故障品(ジャンク品))の中でABの良品!外観に多少のキズや擦れなどがある。正常作動するものとサイトに書いてあります。このレンズは1974年頃のものでこの古さになってくると大抵の同じ型の中古レンズはBやCが多くつけられていましたが、私の選んだものはAB!あの時は運がついていたようです(笑)。初めてのレンズ追加購入でしたが大満足のお買い物でした。





外装・スペックレビュー

思い出話オンリーになってしまうのでレビューに入りましょう。


赤く輝くコーティングのようです

レンズ構成は5群7枚。標準単焦点なのでスッキリ、ベーシックな構成のようです。これがクリアな像を生み出します。


最短撮影距離は0.45mm。そして特筆すべきは無限遠∞ジャストでピントリングが端で止まること。少しの遊びもなくちょうど無限遠で。ほぼすべて現行レンズは無限遠のちょっと先まで余裕を持たせています。現行のAFレンズでは遠景撮影や天体撮影諸々で困る場面が多くありました。無限遠ジャストでピントリングが止まることにより、先ほどのシチュエーションでは超快適にピント合わせをすることができます。ピント合わせというよりただ端までリングを回せば良いんです!


レンズの仕組みを学ぶのにはピッタリです

フィルターの口径は52mm。私の持っているズームレンズと統一させることでフィルターが共通で使えます。


レンズの外装は一番よく触れるピントリングのところにゴムラバーが1cm強の幅で巻いてあります。それ以外は金属でしょうか?冬触るとヒヤッとするので金属だと思います。そのせいでレンズ全体がやや重いですがしょうがないです。ピントリングと絞り環の間にはスリットの入ったシルバーの細いリング。アクセントになって非常にいいです。後期型では平べったくなってもっと太くなったそうです。


レトロさを感じるカニ爪と絞り環

マウント部はもちろん金属製。安価なズームレンズのプラスチックマウントとは比べ物にならない安心感です。


絞り環は回すとカチッカチッと非常に心地よいクリック感が得られます。絞りの値は1.4、2、2.8といったように一段刻みに数字が印刻されており、ただのプリントでないところもハイスタンダードと言えるでしょう。前持ち主の方のお手入れが良かったのかピントリングが40年たってもなめらか!古くなるとリングが固着してしまって回らなくなってしまう悲しいレンズも少なくないのですが、このレンズは非常に回転良好です。


そしてニコンの古い時代の名残である「カニ爪」があります!これが家にあるニコマートとうまく合うのが最高です。キャップは旧型です。色もなく、真っ黒。


キャップ比較(右:旧 左:新) デザインは大きく変わりましたが、ロゴは変わりません

このレンズはMade in Japan。レンズ下側に「LENS MADE IN JAPAN」と書いてあります。昔はふつうだったのでしょうか。なんとプラスチックの真っ黒キャップまでMade in Japanです!全体的につくりの良さを所々で感じます。これだけつくりが良ければ撮影時に不便さを感じることはないです。しかもこのスピリットが今も受け継がれているのがニコンの自慢できるポイントだと言えそうです。





長くなってしまったので、撮影レビューは次回にします。お楽しみに。



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